【レポート】第49回「企業と社会をつなぐ責任」〜CSRを通して働き方を考える〜

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2019年度3回目の講座は、神戸大学副学長であり経営学研究科教授としてご指導されている國部克彦先生による「CSR」がテーマでした。CSRとはCorporate Social Responsibility (企業の社会的責任)の略語ですが、社会契約論を書いたジャック・ルソーの言葉を引用し、そもそも社会的責任があるって本当にそうなの?というところからお話が始まりました。
 講座の前半では、CSRを考える背景となる世界情勢やCSRの概念の登場から発展までを学びました。CSRは2000年代にヨーロッパで登場した概念で、意外と新しい考えなのです。2015年からはSDGs (Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)) が国連サミットで採択され、CSRが世界共通の目標になりました。会場からは今年度新シリーズが始まった機関車トーマスで、SDGsの説明を聞いたという声も上がり、身近なところにも関連がありました。
 その後、1つ目のグループワークへ。オムロンのCSR報告書である「統合レポート2018」を読んで意見交換を行いました。「自社と比べて社長のメッセージが明確」「未来視点でビジョンが分かりやすく示されている」「読み物としても面白い」など様々な意見が出ました。

 講座の後半では、有限責任と無限責任という2つの責任の概念と、近年のSDGsの取り組みや今後の展開について。責任と聞くと、「責任が重い」、「責任にしばられる」などの言葉のようにマイナスイメージを持っていましたが、お互いに無限に責任を取り合う世界では、互いに赦され、助け合い、つながりが広がっていく自由で開放される世界に向かっていくというお話が目からうろこでした。
 また、SDGsマークをたくさんつけているけれど実際は何もしていない企業を批判する「SDGsウォッシュ」というワードが取り上げられました。自社もそうなっているのではとドキっとしました。
 2つ目のグループワークでは、自分の所属する企業でどのような活動をすればSDGsに貢献できるかアイディアを出し合いました。「今どき分厚いキングファイル何冊も紙で納品するのはそろそろやめたい」、「子供の学校でも毎日何枚も紙のお便りがあって削減の余地があるのでは」というママ目線の意見や、「CSRについて知らない人も多くいる。目安箱を設置して、一人一人が意識できるようにしたらどうか?」など色々なアイディアが出ました。

 「CSRについて、社内説得をどう進めるのが良いのか。」という質問に対し、一つの案として、一緒に進めている外部機関の力を借りて説得する方法があると教えていただきました。
 今回の講義を通して、CSRに取り組む部署だけでなく、社員一人一人がSDGsを自分に関わる問題として、会社を通じて何ができるかを考えるかが重要だと学びました。
 國部先生からは、「プチがちの講座自体もまさにSDGsに貢献している取組である」というありがたいお言葉をいただきました。来月以降の講座もますます意義のあるものになるよう頑張ります。

次回は、7月講座(7/16開催)「セルフ・ブランディング」〜自分を知り、目指すキャリアを実現するために〜です。どうぞお楽しみに!

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