【レポート】第62回(オンライン講座)「サステナビリティ・マーケティング」

>

第62回目の講座は、「サステナビリティ・マーケティング」~次世代のために個人と企業ができること~ 早稲田大学大学院 経営管理研究所 川上智子教授にご登壇いただきました。

“サステナビリティ”言葉はよく聞くけれど、実際どういう意味?自分に何ができるの?という疑問に対し、身近なビジネス事例を交えご説明いただきました。

また、先生のご経験談は、私たち子育て中の参加者に勇気や挑戦意欲を与えてくださるものでした。

 

「人と競わない家族づくり」  答えは家族がだすもの

講座は先生の子育てとキャリアご経験を共有いただくことから始まりました。

先生は出産を機に退職された後、「このままではよくない、生活を変えたい」という思いから、どのように生活を変えたいかをご主人に提案し、大学院へ進学されました。その後もやり遂げる意志を強くお持ちになられ、シアトルへ単身留学・子連れ留学・親子同時留学とお嬢様の成長と共に学び続け、キャリアを築かれました。

子育てとキャリアを両立するために大事にされていたことが3つ。

「早寝早起き」「自分を甘やかす」「人と競わない」

これらを実際に行動し継続することは難しいですが、成長し続けること、育児と仕事の両立、“自分のなりたい自分”になるために大切なポイントだと学びました。

「人と競わない家族づくり、その答えは家族が決めること。その答えはすぐにでなくても、いつか必ずでる。」

この言葉に救われる人は少なくないのでしょうか。

他人の言葉や、SNSにより様々な意見や家族の在り方を知ることはいい反面、焦りの原因となることも。ただ、良いか悪いかを決めるのは他人ではなく、答え合わせはその家族たちにしかできない。家族それぞれのスタイルを築き、なりたい自分への道筋をたてて歩む姿を子どもに見せられる親になりたいと強く考えさせられるお言葉でした。

 

「Leave no one behind 地球上の誰一人取り残さない」

今回のテーマである「サステナビリティ・マーケティング」において近年指針となっているのがSustainable Development Goals (SDGs:持続可能な開発)です。SDGsで1番大切なポイントが「誰一人取り残さない」ということ。子育て中、特に育休中は社会から取り残されている、世の中の動きから遅れているのではないかと不安に感じることも。そんな私たち子育て世代も主役となれるというメッセージに勇気づけられました。

マーケティングの役割は価値をつくること。現在は、マーケティング3.0の時代。

今、マーケティングに求められているのは“世界をより良い場所にする”ことの価値を主導していくことです。顧客満足を追求するだけでなく、次世代に何を残していけるのかを企業・個人として考え、自分事として動いていくことが必要なのです。

 

チャリティでなく「アクション」がサステナビリティ・マーケティングのキーワード

 マーケティング3.0の好事例として紹介されたのが、アジア・マーケティング3.0大賞を初受賞した特定非営利活動法人Table for twoの“おにぎりアクション”です。おにぎりの写真をSNSへ投稿するだけでアジア・アフリカへの給食寄付に貢献できるプログラムで、昨年は1カ月の活動で、8000人の子どもへ1年分の給食を寄付しました。仕掛け人は大宮千絵さんという2児の母でもある女性で、“おにぎりは親から子へ、誰かから誰かへ握ってもらう、人とのつながりが持てる食べ物”と子育て経験者だからこその発想から活動へとつながりました。

チャリティでなく、アクションとすることでどんな人でも参加しやすい活動となり、この「アクション」という言葉がポイントである、と先生はおっしゃいました。売上からの寄付により経済性・社会性を同時追及し、消費者は購入することが社会貢献となるコーズ・リレーテッド・マーケティング。どのような取り組みをする会社かを考え購入する、その行動こそがサステナブルな社会に繋がると学びました。

先生が現在活動されている“クラシカエール”でも、「クラシックで生活を変える」をテーマに、泣き声も含めて音楽、と4歳以上の子どもが参加可能なコンサートを開催されています。そこへ実際に参加するできる子どもだけでなく、「世界中の子どもを幸せに」と“おにぎりアクション”を通じてアジア・アフリカへ給食の寄付をされています。

 

 

【グループワーク】親目線で考えた、サステナブルな未来につながるビジネスプラン

今回の事前課題は、推薦図書からビジネスプランの作成方法を予習し、実際に自分のアイディアをビジネスプランに落とし込むことでした。

講座開催1週間前には事前勉強会を実施し、コロナの影響により変化した生活の課題について話し合い、社会全体での解決策を議論し、ビジネスプランを共有しました。ここで意見を交換し、違う視点からの考えを知ることにより、さらにビジネスプランを深めることができました。

講座当日、少人数に分かれて行ったグループワークで、各参加者から発表されたビジネスプランには、親ならではの課題認識から着想を得た、“よりよい世界にするためのアイディア”があふれていました。

 

【最後に】強い意志のあるところに人が集まる

生活をより充実させるために自分が必要だと思うもの、またそれがあることで社会に貢献できるアイディア。それがビジネスの原点であり、自分自身に誇りを持つことにも。

社会性を重視したビジネスが儲かりにくいことは事実で、ハードルはあるけれども、本当にやりたいことなら、知恵を出せる可能性がある。そして同じ展望を持つ仲間、協力者も増えていく。ぷちガチがまさにその活動、と先生にお言葉をいただきました。

クラシカエールも、最初から軌道にのりそのまま成功しているのではなく、うまくいかないことも。ただそれでも、辞めようと思ったことが一度もなかったそうです。

「やり遂げる強い意志があるところに人が集まり、いずれ必ず道は開く。」

ビジネス以外でも何かを始めると、時に行き詰まり自信を無くすこともありますが、

このお言葉を忘れず、自分で考えて本当にやりたいことに挑戦し続けたいと思うことができました。また、他者の意見を聞くことも大事ですが、何のため誰のために始めたかを忘れず、譲れないことは自分で決めていくことが大切ということを学び、「もっとチャレンジしたい!」とこれからの人生にワクワク期待することができたのではないでしょうか。

改めて今回は多くの方にご参加いただき、本当にありがとうございました!!

 

 

 

 

By